「英単語イメージハンドブック」が良本だったので書く
良本だったので書く。
- 作者: 大西泰斗,ポール・マクベイ
- 出版社/メーカー: 青灯社
- 発売日: 2008/10/04
- メディア: 単行本
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なお同著者の「一億人の英文法」の方が有名だと思う。こっちはまだ読んでいない。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
- 作者: 大西泰斗,ポール・マクベイ
- 出版社/メーカー: ナガセ
- 発売日: 2011/09/09
- メディア: 単行本
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どんな本か
この本は「英文で使える英単語に日本語の意味を添えて大量に覚える!」系の本ではなく、「英文で特に頻出する単語を"ネイティブが持っているのイメージ"を添えて理解する」本でした。なので単語数で言えばおよそ100程度しかありません。 ですが、それぞれの単語の解説は非常に濃く、例えば "it" の解説などは5ページにも渡って行われています。
ネイティブのイメージとは
例えば「過去形」とは単に過去を表すもの、という形でならったと思われますが、 本書では、過去形はネイティブにとって「離れている」というイメージがあると解説しています。*1
本書では特徴的な使い方として
I hope you can advice me.
と
I hoped you could advice me.
では後者の方がよりへりくだった言い方になると解説しています。英語での敬語として "Would you ~" や "Could you ~" を使うと習った方が多いと思われますがこれと同じで、理由としてはネイティブは過去形のイメージとして「離れている」というものを持っているから、一歩下がった立場の表現を使うことで丁寧な言葉になるということだそうです。このように、英語を定型として説明せずにネイティブが持っているイメージから理由立てて説明がなされています。他にも、助動詞(MUST, MAY, CAN...)、前置詞(AT, IN, ON...)、接続詞(AND, OR, BUT, SO...)といった単語も逐一イメージをベースとした深い解説があります。
どんな人が読めばいいか
あくまで自分を基準としますが、英語を学び始めで、英語の定型文をただひたすら覚えるのが苦手という人が読めばいいと思います。特に自分は前置詞の使い分けが苦手で、どんな時にAT/IN/ONを使い分ければ良いのかが上達しなかったので、本書のように根拠を持って解説してくれるのは非常に理解の助けになりました。*2
さいごに
この本は手元に置いておいて英文で困った時に何度か引き直す本になると思います。*3
英語初学者の方はまず本書を一通り読んでおけばその後の学習に非常に役に立つと思うのでオススメです。